† 『或る殺人遺体遺棄事件』 †

ホラリーアストロロジーでは、実践しているものでしか培えない知識や感覚というものがありますね。 先端を行く学者が 宇宙や数式の中に 神を見出すような、そんな感覚でしょうか。

『島根臥竜山 女子大生 殺人遺体遺棄事件』

さて、今回のチャート、作ってみて 驚きでした。

これは 現在 未解決の殺人遺体遺棄事件の ホラリーチャートです。（註：遺体発見などのイベントチャートではない）

MCに 天王星が 乗っています。その天王星は 死を管轄する８Hの支配星です。 また、遺体がバラバラにされた状況などは、ダブルボディサインの天王星が象徴する状態です。 ASC支配星が ８Hカスプにあります。それは 女性の星である月なのですが、被害者は若い女性でした。

問い掛けが自然に励起される時には、天空の状態が共鳴していて、 ASCやMCが 見事に応答しているんですね、これはとても不思議です。 星の神様が 背後から 予言を囁いているかのよう。

（でも、そこから読み解くのは、私の技量では なかなか難しいのよ・・・）

・・・で、この星図から 何が判るのか？

正直に言って、私は殺人事件などの凶悪犯罪のホラリーは やったことも 勉強した覚えも 殆ど無い未熟者なので、 何がどうとは判るわけではないです。なんで、このチャートを作ってしまったのか・・・。 （天空の神様は 思わぬところから課題を出してきますね･･･）

まぁ、いいや。私なりに頑張ってみる。でも、ほんと、今回は苦しい鑑定になりそう。

まず、私なりの結論

1. 犯人は 被害者が好意や親しみを持っていた人物 （21日追記）もしくは 顔見知りの人間。
2. 犯人は 地元の人間。
3. 警察は 既に犯人に繋がる手がかりを逃した後だが、 後々 手がかりの方から警察へ働きかけがある。
4. 逮捕は、早ければ4ヵ月後、地元からは 遠く離れた場所。

（言うまでも無く、素人の星占いですので、当たらない可能性があります）

星図の有効性確認

時間支配星の水星は、ASC支配星の月と合。

たとえ、そんなモノが無くても、冒頭に述べたとおり、 MC部に位置する 8hR 天王星が、この事件に関して 天空の預言のプロローグになっている。

１Hは被害者？

この星図は厳密に言えば「犯人は どんな人で、どこで何をしているか」で設定されたもので、 本来は ASCが犯人と考えるところ。 ただし、星図の概況を見れば、今回はASC側が被害者ということで良いと思った。

被害者を象徴する月は、８Hにあって、１２H Ruler 水星 と パーチルに接近の合。 火星と接近。

対称の７H（質問主意からして 本来 被害者側と認められる室）も、被害者の状況を示しているらしき部分もある。 DESに 死の冥王星。遺体を表す土星は、４H Airy で 高い山の地にあった状況を意味している。

このため、被害者の管轄するハウスは、７Hではないのか？という疑念も起きた。

・・・肝心のハウスがあやふやのままではいけない。 ここで、被害者の管轄するのが ASCかDSCか、熟考して 決定しておかねばならない。

人物が死亡している場合、遺体は １Hか８Hか？

ここで一つ、基本的なことを判っていなかったことに気付いた。 「遺体は どこが管轄するのだろう？」ということだ。

死ぬ前のチャートなら、主体（主にASC）が 本人の居場所を表示するであろう。

しかし、死後（遺体発見後）のチャートの場合、遺体は 果たして 主体室が表示するのだろうか？

これは根源的 哲学的な問題でもあることだが、死後とは 霊魂と肉体が分離した状態であるわけで、 すると、この場合 肉体は 主体が表示するものなのだろうか？ この場合の主体（１H）は 霊魂なのか、肉体なのか、どちらになる？

肉体が 本人の残した動的遺産・遺骸という考え方すると、この場合は ８Hと考えられる。

すると、なるほど、８H副支配星が 遺体の土星となり、４H天秤座の 山中で遺体発見 という表示になることが判る。 ８H支配星の天王星が 遺体を切断されたという事件を象徴している。

犯人は７Hで見るのか？

ASC側が 被害者を表示するとして、加害者は どこから探るべきなのだろうか。

占術師によっては、自動的に７Hを犯人側とするいう手法を採っていて、私も初めは 基本的手法として 安易にそれをやろうとした。

ただ、よく考えてみれば、犯人が関係性の薄い人物なら ７Hが有効そうだが、 犯人が 家族近親とか親友とか、会社の上司部下など、その場合でも ７Hが犯人表示として無条件に有効なのか、 どうも スッキリしない。

そこで、ひとまずは月の分離アスペクトを先行して見て行く。

月は水瓶座に入ったばかり。陰敵・拉致を表示する１２ｈR 水星と合。 月に水星以外のセパレートが無い。水星が犯人なのだろうか。

念のため、時計の針を強引に撒き戻してみる。 月が ８Hから 山羊座７Hに戻り、天王星とのセクステル、その前が土星とのスクエア。 土星は ７H支配星！

犯人は 月をアフリクトした 土星が 犯人か？ こうなると、７Hが加害者を表示するという強い補強材料になる。

８H主支配星は、遺体切断の事件をMCで象徴していて、 副支配星は 遺体の発見現場を表示している。 もしかしたら、未だに見つかっていない遺体の一部分は、 既に遺体が見つかった土星の場所ではなく、天王星の示す 海・湖の可能性もある。

犯人は 被害者と親しい人物？

月が表示しているのは、土星で 殺害、天王星で 切断損壊。そこからサインは変わった。

ここで また一つ。 この月の動きからして、月が被害者とは限らないように見える。 殺人→遺体損壊という流れは、まるで犯人が行動しているかのような 月の動きである。 犯人の動向 もしくは 事件全体を表示してる可能性がある。 次宮への異動は 犯人が 現場から離れている 逃亡した 既に死亡した などの表示か、 それとも遺体が殺人現場から移動した意味か。

そうか、月は被害者の支配星と同時に、質問者の問いを代弁しているということか。 そう考えると、月が水星とパーチルな合というのは、犯人の特徴を答えているのかもしれない。

月は、土星をタームとトリプで意識する。土星は ７H支配星で４Hにある。 月と合の水星も４Hカスプの支配星である。 すると、被害者が知っていた人物、しかも 好意的に思っていた人物 ≫（21日加筆）ディグニティの強さからして、顔見知り レベルの可能性が高いように思う。

犯人が被害者の親しい関係という前提となるのならば、これ以上は言及を進めるわけには行かない。

土星は、４H狭在サインにあり、逆行ながら ディグニティを得ている。 これは 犯人が、地元の人間、そして身近な人間を意味しているような気がする。 通りすがりだとか 無差別だとか、土地勘の無い人物ではない。

犯人の支配星のディスポジターもディグニティを得ており、９Hで１０Hサインの魚座の中。 ・・・これが何を意味しているのか、よく判らない。

警察は捕まえられるか？

犯人の軌跡である惑星循環の金星がリフラネーション、捜査機関１０Ｈの支配星 海王星は 手がかりの金星を取り逃がした。 海王星は混乱混濁の星で、現在の捜査の先が見えない状況をそのまま表しているのか。

もし、月が被害者だけでなく、犯人も併せて表示する星だと推定するならば、 その月のラストアスペクトは、（古典的には）太陽と合 もしくは （モダン的には）海王星と合。 海王星は 警察 １０H の支配星であり、また 太陽は 警察 の自然象徴星である。 よって、最終的には 警察が犯人を突き止めることが出来ると見る。

見失った手がかりの金星が 冥王星を引き連れて 警察の木星に近づいている。 犯人側（身内など）の方から 出頭や情報提供など 何か動きがあるのかもしれない。

その逮捕は、おそらく 地元から遠く離れた場所で実現する。 なぜなら、太陽も海王星も ９Hカスプ近くであり、また 犯人の土星のディスポジターも９Hカスプに近い１０Hにあるから。

逮捕まで、月から太陽や海王星への時間だとすると、20年以上の歳月が経過ということになってしまうのだが。。。

ただ、金星が働きかけることができるのなら、早くて ４ヶ月程度。４年かもしれないけど。

・・・今回は、トランスサタニアンがどこまで使えるのか、ちょっと判りかねるところがあって、それで判断や結果は大きく変わってきそうです。古典とモダンを併用する場合は、ここが悩むところです。

追記～犯人像 （Apr.04）

未だに捜査進展の情報は無い。

こういう殺人事件を鑑定した経験が無いので、後学のためにも教科書に従って ちょっと推測をしてみる。 あくまで可能性を拡げているので、全てが当てはまるわけではないです。

７H支配星 土星は 4H 挟在宮で 高揚。 オリエンタルで北西。月と接近相を持っている。 ここからすれば、犯人は 50歳はイってそうな 老齢の男性だと思うのだけど。 太目の体型で、背中にアザか刺青があるかも。顔はカッコイイらしい。

その土星は ASC支配星 月と イージーアスペクトである。 ASC支配星 月は 太陽とともに 土星のトリプリシティサインにある。 犯人は 意外と 近隣に住んでいる人間という可能性がある。

土星が活動宮で ペリグリンの 火星，月，水星 ３者にアスペクトを持っていることから、 ２～３人の複数犯かもしれない。 その場合の話では有るが、全て 若い星だから、共犯は若いのかも。 犯人６H支配星で土星のサイン内にある水星は 主犯の子分のような手下かな。 火星の方は、知人レベルの関係か。

犯人の中に、喘息や、膝や腰とか関節を患っているかもしれない。 肩を痛めているかも。

被害者の象徴星と 犯人（主犯・手下）が近い関係のあることから、 被害者が 知っている人物の可能性があると改めて思う。

部分的に22～24歳の表示が出ている。支配星は 老齢の犯人を示しているので、 これは共犯の年齢かもしれない。

水星と火星が 8H絡みでオポジションなのは、共犯が抹殺される可能性。 胸部を刺され、海岸線の崖下に遺体投下されるかも。 ただ、火星は水星を幾らか歓待しており、そういう最悪の状況ではなく、、 共犯に軟禁されている（匿われている）状態かもしれない。