† 豪雨・・・進路は覆い尽くされた †

とにかく雷と雨ばかりの、この数日間。 家の中がカビないだろうか？とか心配になっちゃいます。

太平洋側に幾つもの低気圧があって 湿った空気をベルトコンベアーのように延々と運び続け、 一方、大陸側に高気圧が鎮座して、そのていき湿った空気を急冷にしかかる。 その空気戦争が日本列島の上で鬩ぎあって、ゲリラ雷雨などというものが頻発するんだって。

その日、空は ちょっと曇りがちな感じで、雨が降るような気配は感じられなかった。 だから 帰宅を遅らせても大丈夫だろう・・とか勝手に思ってた。

・・・甘かった。

建物から抜け出して その帰りには、凄い雨だった。 バスから降りたときには、もう雨というよりかは 滝のようだった。

なにしろ、雨の日にありがちな 「水溜りを避けて行こう」とか 無理！ 歩道を歩くにも、雨量は激しすぎて、一面 水に覆われ、すべて冠水してしまったような状態。

帰り道の途中、決断を迫られた。 そこから家に辿り着く道は二通りあるのだけども、 一方は、交通量が多いのに 歩道の無い 道で、 もう一方は、車の通らない道だが、道路状態が期待できない。 私は しばし雨宿りをしながら ２～３分ほど、考え込んだ。

この前も見えなさそうな豪雨では、歩道の無い交通量の多い道路は危険だ。 もはや 足下 靴が濡れてしまっているので、いまさらどうこうもない。 命取られるよりかは 雨を取ろう。 ・・・私は 状態は期待できないが 交通量は無い道を選択した。

雨水で覆われたアスファルトを通り抜けると、ついに難所に差し掛かった。 降っている雨水が覆っている というより、水捌けが悪く 滞留している池のような状態だった。 それでも ここを潜り抜けねば・・と、いくらか高くなって水捌けしている左側の端っこ端っこを通っていく。

・・・・そして絶望的な状況に至った。

目の前 全てが 滞留した水。辺り一面が水溜りと化していた。 この夜の豪雨は なおも降り続き、進路前方は一面が薄茶色の水溜り。 私は このまま水溜りを進軍するしかないのか。

しかも 歩いてきた進路のこの先は、大きい植木で塞がれている。 しかも そこの沼の深度は深くなっているような気配だ。 どうしても泥水の沼に入らざるを得ない。 しかし、ここまで来て、もう引き返せない。

気が付くと、右方向の数ｍ先の対岸は 若干 高くて草が生えているので、 歩きやすそうである。 でも、そこまでには やはり泥水の沼を突っ切らないといけない。

・・・決断した。 同じ泥水に入るなら、浅い部分を認識できそうな横断策を採る。 このまま深い水溜りに入らざるを得ない状況よりはマシかと。

じゃばじゃばと巨大な水溜りを横断して、進路を確保。 そこから家に帰っていった。

気が付くと、何もかもがびしょ濡れだった。 シャツもハーフパンツもビショビショになっていた。 カバンも酷い状況だったけど、大切なものをビニール袋に入れておいたのは良い判断だった。