† 【占星】 ３月号 case.1 「父と祖母の不和」 †

犯罪事件よりも、実用的な相談を用いて、鑑定練習をしてみようという実験的な今回。 雑誌KERA!での読者の相談を、勝手に占ってみます。

こういう生活面の鑑定は 殆ど経験が無いので、 どこまで出来るか、ほんと自信がありませんが・・・。 （もし一流の占星術師に見つかったら、苦笑爆笑される･･･）

≪相談 Case.1≫ 中学３年の女性。母親が入院してから、父親と母方の祖母との仲が悪いのです。 父親が祖母の部屋との間を封鎖し、祖母の作った料理を捨ててしまいます。 今、この３人の関係がストレスで、先日 イライラして祖母を泣かせてしまいました。 こんな私は親不孝でしょうか。

事前検討

ラディカリティとしては、 時間支配星がルミナリーズとアスペクトを持ち、一方がASC主星である。 また、星図の概況も 相談内容と類似の表示があり、問題無い星図と認定する。

相談者の女の子について

相談者 表示星の太陽が、水瓶座で傷ついています。 「相談者が、泣かした祖母のことを とても後悔して、落ち込んでいる」様子が表れています。 水星に強く当たっており、これが祖母を悲しませた表示ですね。

また、希望の水星を痛めつけています。 相談者は 「ちょっと良い子ちゃんを演じ過ぎ」なのかもしれませんね。 これが却って(かえって)、祖母との関係に影を落としているような気がします。

祖母について

土星が月に近づいているのは、「祖母が、この女の子の小さいころの状態に 戻りたい」と夢みているのかもしれません。 本当は 平和な家庭を望んでおり、諍い(いさかい)を起こす気は無いのでしょう。

祖母も 表現がなかなか上手くいかないのでしょうね。 天秤座にあるので、「祖母は、寛容の心で、この女の子と父親と上手く折り合って生きたい、 そのためには自分が耐えることが大切なんだ･･･」と思っているようです。

土星は、太陽を受け止めていますので、やっぱり「孫は目に入れても痛くない」のですよ。 ただ、太陽は土星を鬱陶しく(うっとおしく)感じています。 これが「相談者が抱いているストレス」なのでしょう。

父親について

さて、父親ですが、その星が２Ｈで孤立して逆行しています。 乙女座にあって、「今の母親の今後について、また 相談者の将来についても、気に病んでいる」ようです。 「そのことを誰にも相談できない、愚痴も零せない(こぼせない)」という、強気が空回りしているのかもしれませんね。

母親について

母親の金星は、母親の１２Ｈにあって 傷んでいますので、これが病気で入院している表示です。

母親には、木星があります。 今の状況に関して、相談者は悲観的ですが、母親は 楽観的に構えているようですね。 そして 母親は、相談者の女の子と、父親のことを気に掛けています。 また言うまでも無く 母親のことも 思っています。 （木星は 祖母の希望と 母親の希望を表す星）

とくに金星と火星のアンティッションが出来ますので、近々 一時帰宅とかするのかもしれません。 その時に、父親の孤独感が和らぐかもしれませんね。

そのほか

月がバイアコンバスタである。ただ、このバイアコンバスタをどう考えるのか。

私なりのアドバイス

おばあちゃんは 平和で温かい家庭にしようと願っていて、 おばあちゃん なりに考え、今も辛抱しているんです。 ただ、おばあちゃんは、今 どうしたらいいのか判らなくなっているだけなのです。

そして、荒れている父親も、病気の母親や この女の子の将来を案じ、 不安と孤独の中にいることも理解してあげましょう。

みんな、悪意をもって喧嘩をしているわけではないのです。

いま、皆が行き違いになっている家庭で、 今の家庭の中心にいる貴方が「悲劇のヒロイン」になってイジイジとしてはいけないのです。 ここで必要なのは、理屈や正義を振りかざすのではなく、感情や気持ちが大事です。

父親とは お話していますか？ 年頃のオンナの子ですから、なかなか話しが出来る関係ではないかもしれません。 どうしても強く当たってしまうかもしれません。 でも、話しの内容なんか通じなくてもいいのです、 理解してもらおうとか説得しようとか焦らないで。 ただ、日々 会話をする、それが出来ないようなら手紙やメールでもいい、それだけでも絆になるのです。 KERAの読者でしょうから、オシャレも興味あるんでしょう？ そういうことの話でも良いんです。

貴方は本心では色々思うこと感じることがあるでしょうが、 それを脇に置いて、おばあちゃんとも お話してみましょう。 おばあちゃんも 戸惑っているので、なかなか言葉にならないでしょう。 だから、せっついてはいけません。 じっくり時間を掛けて、おばあちゃんの本心を受け止めてあげてください。

おばあちゃんと父親が、すぐに仲直りすることは無いかもしれません。 氷と火の関係ですから。

でも、だからといって、二人の仲が悪いことを ただ悲しんでいても、 他の誰が この家庭を救えるというのでしょうか？ 病気の母親に代わって 今の家庭の絆になれるのは、貴方しかいないのです。 深刻な願いよりも 柔軟な心持ちをもって、自分から家庭の明かりとなることが、いま 求められることなのです。