† 日本に「ヴォイド」を広めた著書？ †

今日、部屋の押入れを整理していたら、こんな本が出てきました。

学習研究社から発刊された、著者：今井由利香 の『月が創る魔の時間 ボイド』です！

昭和60年ですから、1985年・・・・、もう30年ほど昔の本ですよ。 ま、ネタバレすると、占星術を学び始めた昔に 古本屋で買ったのですけど。

このころは ヴォイドの土台でもある ホラリーなんて、プロ占星術師でも 極々僅かな時代だったことでしょう。 Christian Astrology が 海外で ちゃんと復刻されたのが 確か 1987年と聞きましたから、 日本では ホラリーという存在自体が 認知されていなかったでしょうね。

1980年代というと、日本では 極めて僅かなホラリーの占星術の会得者の中、まだ アメリカ系のモダンホラリーの方が優勢だったかもしれませんね。 訪星珠のホラリー本が 1986年です。この中でも 推薦(?)文献には Whilliam Lilly の名があっても、An Instroduction to Astrologyの著書の方であって、 Christian Astrology の名は無いんですよね。 で、この時代には 門馬寛明 や 潮島郁幸 の著書・小冊子が 既に存在していたもしれませんが、私は持っていないし、見たことも無いですね。イレクショナルの小冊子が定価2万4千円っては見たことありますけど（中古書店で新刊扱いだったため、当時の私はとても買える金額ではなかった・・・。）。

えっと、閑話休題。

内容も 読み物として ちょっと面白い。ホラリーに慣れっこの私でも なぜか読んでしまうほどに。

「巨人が江川卓の獲得を決断したのが ボイドだった！」「ピンクレディーのアメリカ進出はボイドだった！」 ・・・う～む、いかにも昭和だぁ～！

今現在、一般に言われるヴォイドの効果や対処法などは、当時のこの本 そのままという気もする。 それだけ、日本の占星術の著作史（というものがあるとすれば）では、もっと評価されてもいい気もする。

---

付記

同じ年 1985年12月に石川源晃による『ボイド占星学』が発刊されているらしいのですが、 『月が創る魔の時間 ボイド』は 先行の1985年3月発刊です。