† 絵本の読み聞かせで 合わない母娘 †

「パックマンの精霊が見えてしまう病」の受診に眼医者にいったときのこと。

待合席で、見るからに幼稚園くらいの幼い女の子と、絵本を読んであげている母親が居ました。

あぁ、なんか微笑ましい光景だなぁ・・・と思っていたんだけどね。

でも、そのうち 違和感が出てきたんよ。

絵本を読んであげているのは良いことなんだけど、 なんか、腑に落ちないというか、スッキリしないというか。

しばらくして、その違和感の理由が分かった。

母親の絵本の読み聞かせがね、、、、やたら 早口なんだ。

落語の「寿限無」でもやってるんかい！？と突っ込みたくなる。

そんな調子で読み聞かせるもんだから、あっというまに絵本なんて終わってしまう。 そりゃそうだよ、絵本なんて、そもそもページ数が少ないんだから。 お経のように一気に読んだら、すぐに終わるよ。

すると、女の子は 別の絵本を持ってくる。

母親はさっそく 早口でまくし立てて、その絵本も「あっ」というまに「…おしまい。」

私は、「おいおい、そんな調子で、この女の子、絵本の内容が判ってるのかなぁ…?」と心配しながら見ていると、、、 女の子が一言。

「もぉ～、わかんない！！」

あ～あ、やっぱりね。

絵本は、聞かせれば良いってもんじゃないよね。

聞かせるだけじゃ、ただの受け身。しかも理解できないほどの早口では、お経を聞かせてるのと大差無いじゃん。

本来、絵本って、面白くて個性的なイラストと、語感を大切にした文章を載せて、子供が飽きない短さで終わるようになっていると思うんだよ。

一枚一枚の絵、一語一語の言葉、一緒に噛みしめるように味わって、 一つ一つ、子供に考えさせたり驚かせたり思ったことを表現してもらったり・・・・。

そういうことが 絵本の持つ素敵なところ・・・って思うんだけどな。