† 自分で真贋を見極めるしかない †

占いって、科学や数学と違って 「間違い」の指摘がしにくいと思う。

なにしろ、「解き方の正解」の定理も証明法も、万人が認めている統一した理論があるわけではないので、 十人いれば 十通りの解き方が生まれてしまう。

私は、星占いの書物を齧っている 素人なわけだけど、 その私でも 占い師の理論や解説で、違和感を覚えることは 率直に言うと ある。

その占い師の言説が間違いだとか不十分とか そう思うことはあるんだけども、 それをネット上で 書くわけにもいかないのが、ネットの難しいところだなぁって思うし、それは下手をすれば 営業妨害にもなる。そこまでする必要があるのかも問題だ。

海外の掲示板のような 本格的な討論さえ、日本人に難しいかもしれないと思う。日本では巨大掲示板でさえ、ホラリーのスレッドは 仮死状態のよう。

ましてや、私などは 星占いの書物に カプッと齧り付いた程度の人間なので、 安易に真贋を言う事も出来ない。

なので、自分が占って刊行までした未来予想の本が大外れしても 平気で星占いの指南している本を出していたり、それを推奨する占い師もいたりする。（それはたまたま師匠弟子の関係なのかもしれない）

知名度や評判が、星占い師の能力をそのまま映しているとも思えない。 すなわち マスコミで祭り上げられる人が、良い占い師なわけではない。

何が言いたいのかっていうと、 占い師の手腕も 占いの技法も、 結局 自分の力で 真贋を見極めるしかないんだよな・・・って独り言。

† やっと星占いの勉強･･･ †

就職となってから、 部屋の整理だとか スーツ新調とか、はたまた S-incなどのセールの期間とかで、 何かと忙しい毎日だった。

だから、あまり星占いをやっている余裕がなかったんだけど、 今日は仕事はお休みで 星占いの勉強に着手。。

今回も Christian Astrology の翻訳作業。 結婚の章の冒頭部分 ２～３ページを訳して書き写すだけで、もう疲れた。 読むだけに比べると、 数倍の労力が掛かるね。

ところで、エントリーでアップした 星占い鑑定の簡単な総括しておくと・・

• 鳩山政権の行方の占例については、政策実行力の無さと 行き詰まって総辞職は それなりに当たった。 総辞職の時期と その後の選挙結果が思いっきり外れた。
• メキシコ湾の深海油田事故 については、昨日前後に漏出は どうやら収まったらしく、時期は バッチリ的中といって良いかも （「5月7日から2ヵ月半後」としていたから）。 ただ、止める方法に関しては 見方が雑で すっかりハズれた。

まだまだ勉強が必要なレベルですね。

† ホラリーの弱点 †

このごろ、占例を出していないのですね。 そもそも占断の公表を躊躇してお蔵入りのものもあったり、 励起状態の星図を作る機会も ちょっと少ない状態です。

ホラリーは 個別に対象を絞ることができて それゆえに占う対象が鮮明に現れてくる 実用性が高い占星術ですが、 反面 中途半端な視点でやると星図が使い物にならないという大きな弱点があります。 それは言い換えれば、いつでもどこでもなんでも というわけにもいかない難しさがあって、星図を作る機会というのは そういう要素もあるのです。

この点は「出生占星学主義」の人からすると、なんて あやふや で「怪しげ」な星占いと思われるかもしれません。

しかし、私は そうは思いません。

ホラリーは（その多くは）、 疑問や悩みの意識が集約されて それが言語的に自然と噴出し 明示され 占星術師に質問を受け渡した時間 を用いることが多いです。 私は、それを質問の結晶化と呼んでいます。

これはつまり「意識下で蠢いたものが、言語という形となって 現実界に誕生した質問」の行方を占うわけです。 それは「母体から排出され 外界で肺呼吸を始めた 人間の誕生」と相似の関係にあるわけです。

というかね、ホラリーがどうこうなんて、理屈でどうこういうより、実際に試して その威力を実感するのが 一番なんですよ。

私も 半信半疑だったのだけども、初めて ホラリーを試したときから その威力を信じるようになりました。

そのときは 数日間 行方不明になっていた飼っていた猫を占ったのですけども、その猫が 戻ってくることと、その日時と、その理由、全て 的中したのです。

ネイタルは経験があったけども、ホラリーは初経験でしたからね。当たるのかどうか 疑心暗鬼だったけども、その的中度に驚きました。

話が脱線してしまった。

ま、ホラリーは 実用性や汎用性が高い機動的な占星術だけども、 星図の有効かどうか（有効な星図をラディカルなチャートなどと呼びます）が鍵となってきます。質問がどれだけ綺麗に結晶化しているか を要求されるのがホラリーの弱点ですね。 ネイタルは出生時間が正確かどうか問われますが、それと似ています。

・・あ、そういえば、ホラリーにとって、もっと大きな弱点があってね、
ホラリーチャートを読み解ける占星術師が なかなか見つからない （とくに日本では）ということでしょうか。

† 有名占星術書の悪影響 †

ホラリーを学んでいる者として、そして それを恥さらしながらも披露している私とすれば、 ホラリーアストロロジーに関して、根本的な誤りに関して 正す為に書かなくちゃいけない。

「ホラリーアストロロジーは、17世紀に ウィリアムリリーによって 考案された」というのは、「誤り」 なんです。

インターネットで占星術の記事を見ていて、ホラリーに関して その誤解というか 誤りが 広まっていることに、ちょっと驚いた。

プロとして占星術を看板に掲げている占い師ですら、そういう誤りを言う人たちがいるのだから、驚くときもある（それがプロ占い師になっているという裏返しとも言えるね）。

まず、そもそも ウィリアムリリー自身が、自分の著書の中で、先人の著書を引用したり 紹介しているんですよ。 これは つまり、自分で考案したわけではないし、ましてや 起源の主張なぞしていないってことでしょう。

本当は 日本の占星術書に関して 色々書きたいこともあるけども、いらない雑音は招きかねないので、今回は この一つだけにするけどさ。

「ホラリーはリリーが考案した」という間違ったことが、一人の著書の誤りによって、日本では半ば常識として広まってしまう。 それだけ日本では ホラリーアストロロジーの 知名度が低いということなのでしょうね。

付記（May.29）

海外の占星術サイトなども見ましたが、現存する最古のホラリーチャートは 「西暦 479年 7月 14日 日曜日 の アレクサンドリアから出航した船の安全を パルチュス（←人名なので 読み方は正しくないかも？）が占ったものである。」となっていました。氏にしてみれば これは ホラリー ではなく イベント だということなのかなぁ？？

この著者は、後に「リリーによる考案」から「リリーによる発展」に、「17世紀に考案」が「17世紀に盛ん」と 記述に軌道修正（言い逃れの取り繕い ？）を見せているように見えます。

この「リリー考案説」の著者は、会社設立や政権樹立のイベントチャートも出生占星学に含めてます。 この著者の場合、依頼者からの相談を受けたときの カウンセリングチャートのみを「ホラリー」と称している可能性もあります。でも、行方不明人を最後に出かけた時刻から占う場合はイベントチャートであって、しかもネイタルではなく ホラリーの技法を使うのだから、先述の現存最古のホラリーチャートに関して そういう言い訳は利かないはずです。

† リリー先生の教科書 勉強中 †

ここ数日、扁桃腺炎の後遺症か 喉の具合が良くないので、 せっかくのお休みも、ずっと家の中。

せっかくなので、仕事を休んでいた一昨日から、 ウィリアム・リリー先生の占星学本を 訳して ノートに綴っている。

逐一 日本語に換装して 文章化するというのは、理解度が高くなって良いと思う。 ・・・でも、むちゃ時間が掛かる･ね！

さすがに800ページ 全てを訳してノートに書き写すなんてのは、到底 無理だとは思ってるけど。

リリー先生は よくぞ これほどの占星術書を書き上げたものだと 尊敬するわ。（C.A.を書いたのは、病気療養中だったらしいけど）

しかし、リリー先生は 臨床実践派だっただけに、執筆業の人じゃないから、 省かれた文節が多くて 文章の構成が判りにくかったりする。 （でも、判りやすく説明しようという気遣いは伝わってくる文章だよ）

また 占星学上の意味で 誤りと思われる箇所も幾つか存在している。 なので、ウィリアム・リリー崇拝者に陥らずに、 マーシャ・アラー先生とかボナッティ先生とか、平行して色々と読んでみるべきなんだね。

残念ながら、日本の著作物には、 どこぞの占星学協会のおエライ先生による メチャクチャな解説があったりとか、 印税・知名度が目的なのか 大して 勉強も実践もせずに 本を出しちゃったりとか、 そんなもの横行しているから 信頼できる教科書・資料として使えないんだよね。 （また、そういう人が 知名度や支持があったりするからなぁ。）

本物の占星術師は 時間と手間とお金を掛けて 身に付けた技能である以上、 言うまでも無く あまり技術を公開したくはないのも 当たり前のこと。 もともとオカルトって「秘術」ですからね。

私としては、日本の占星学書が このままだと、 むしろ勉強のやりがいもあって、好都合ですけどね。

ちょっとづつ、ちょっとづつ、のっそりとした歩みですけど、勉強しているところです。